ネイティブチェックから翻訳会社を正しく選ぼう
ネイティブチェックとは
ネイティブチェックとは、その言葉を母国語にしている人が翻訳された文章をチェックし、文法上の誤りや表現の方法などを細かく確認、修正し、より自然な文章に校正することを言います。
日本語を英語に翻訳する場合は、日本人の翻訳者が英訳し、英語をネイティブとしている人がその翻訳された文章を誤りがないか、自然な文章となっているかをチェックするといったような流れになります。
ネイティブチェックの必要性
プロでも判断に迷う文法のチェック
英訳をする場合には、単語の初めにつける冠詞はtheを用いるのかaを用いるのか、プロの翻訳者でも判断に迷うことが多々あります。その他にも「多い」を表現するmany、much、a lot of、lots ofなどの使い分けも難しい場合が多くあります。数えられないとする不加算名詞にはmuchを用いますが、不加算名詞であるchildren(子供たち)にはmanyを用いられることがほとんどで、muchは使いません。一方、baggage(手荷物)も数えることができそうに感じますが不加算名詞であり、manyではなくmuchを用いるようになります。
また、0個というと何もないものだと考えますが、英語では0個は複数形でとらえるようになります。例えば、0点のことは0pointではなく0pointsとなります。
このように、幼いころから耳にしたり口にしたり、その言語の中で生活をしていない人にとっては非常にわかりにくいことがその他にも多く出てきます。
日本語との表現の違い
海外の小説が翻訳された作品でも、日本語に直すとしっくりこない時があります。日本語ではこういった表現はしないなと感じることもあります。これは、日本人が書く外国語の文章にも同じことが言えます。
日本人が書く外国語の文章には、日本語独特の癖があり、ネイティブの人たちから見ると不自然で分かりにくい文章であることがあります。元の文章を一語一句忠実に翻訳するよりも、要点を把握し、ネイティブが読んでより自然な文章で理解しやすいものに言い換えることの方が文章の本来の意味を伝えやすくなります。
この日本人が書く日本語の癖が出ている外国語の文章をチェックできるのは、その言語を
ネイティブにしている人に他なりません。
文章構成の違い
日本語では、受動態で構成される文章が非常に多くなります。「大阪城は豊臣秀吉によって作られました。」観光案内においても、日本語ではこのようにあらわされることが多くなります。
これを英語に直すと、"Osaka Catsle was constructed by Hideyoshi Toyotomi."となりますが、実際には"Hideyoshi Toyotomi constructed Osaka Castle.(豊臣秀吉が大阪城を作りました。)"と表現されることが多くなります。
英語では、受動態ではなく能動態で表現されることが多く、明確な主語と動詞で書かれた文章が好まれます。
このように日本語をネイティブとしている日本人は、文章の書き方にも日本語特有の癖があります。それをそのまま外国語に変換しても、外国語をネイティブにしている人にとってはわかりづらく、文章の内容も理解しにくいものとなってしまいます。
文章の長さ
日本語では、一つの文の長さが比較的長いものが多くなります。しかし、外国語の中には、文章は短く、簡潔なものが好まれる傾向にあるものもあります。したがって、より分かりやすく内容を伝えるためには、簡潔な文章に置き換えるか、必要によっては一つの文章を分割し、短い二つの文に分けた方がよいことも出てきます。
専門用語
日本語の場合でもさまざまな業界において、その業界特有の表現方法や専門用語が存在します。これは、外国語の場合も同様であり、その分野に詳しい知識を持つ人でないとわからない単語や言い回しがあります。
専門的な内容の文章では、日本語をそのまま翻訳しただけでは意味が伝わりにくいことも考えられ、その業界における専門知識を持ち合わせたネイティブのチェックが必要となります。
学術論文ではネイティブチェックが必要
学術論文を海外の学会や雑誌に発表、投稿する場合は、論文が英語で書かれていることが基本条件となります。研究した成果を結集した論文の内容を正しく、広く周知するためには、正しい英語でわかりやすく表現された文章であることが重要になります。
また、雑誌の投稿にあたっては、内容によって文字数や単語数の規定があり、その規定に当てはまっていなければ論文は受理されません。専門的な内容の論文を正しく翻訳することはもちろん、そのうえで文字数、単語数を規定内に収めながらシンプルで簡潔な英語の文章に直すにはネイティブチェックが必要不可欠となります。
ネイティブチェックを依頼する際の注意点
語彙力が豊富なネイティブでなければいけない
日本人でも語彙力が豊富な人、表現が豊かな人、逆に文章が苦手な人や表現力に乏しい人がいます。ネイティブチェックにおいても、単にその言語のネイティブスピーカーであるだけでは文章の誤りをチェックするだけのものとなってしまいます。
微妙なニュアンスの違いを使い分けられる豊富な語彙力と、わかりやすい文章に整えることができる表現力や文章の記述力が必要となります。日本語の文章をネイティブにとって読みやすく理解しやすいものとするためには、単に単語やスペルの間違いを修正するだけでなく、文章自体をネイティブの表現に近づけて書き直したり、文章の構成を修正したりする必要もあるのです。
したがって、ネイティブチェックはネイティブスピーカーであればだれででも出来ることではありません。ネイティブチェックを依頼する際には、文章の作成経験や編集経験があることを確認することが大切になります。
専門知識があるかどうか
商品やサービスのプレゼンテーションを行う場合、学術論文を学会や雑誌に発表・投稿する場合、商品のマニュアルを作る場合など、翻訳するにあたって専門用語が必要になるケースが多くあります。
日本語であっても、専門的な内容を理解する場合や専門的な文章を書く場合には、その分野の知識がなければ困難をきたすことがほとんどです。翻訳であればなおさらその業界の専門的な知識をバックグラウンドに持ち合わせないと、専門用語を翻訳するだけでなく、理解しやすい文章にすることは非常に難しくなります。
したがって、専門的な内容の物のネイティブチェックを依頼する際には、その分野における専門性の高さを確認する必要があります。
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