英語翻訳の料金相場【マーケティング分野編】
マーケット分野の翻訳の特徴は、扱う書類の多様さと、その文章を読む対象の幅広さにあります。例えば、新規事業の企画書や広告の提案書は、専門用語も多く、きちんとしたビジネス英語に翻訳されることが必要です。
その一方で、顧客向けのカタログや宣伝用のパンフレットでは、多少砕けてもわかりやすく、キャッチーな言い回しの方がよいでしょう。そのパンフレットが取り扱う製品によっても、大きく雰囲気は異なります。
そのような柔軟な翻訳が、マーケット分野の翻訳では大切です。
マーケティング分野の翻訳とは
マーケット分野の翻訳では、どのような文書が対象となるのでしょうか。全部も網羅することは到底不可能ですが、よくありそうな翻訳事例を列挙してみましょう。
- 商品企画資料翻訳
- マーケティングプラン資料翻訳
- 市場調査分析資料翻訳
- プレスリリース翻訳
- 会社概要翻訳
- 製品パンフレット翻訳
- 製品カタログ翻訳
- 販促提案資料翻訳
- 製品パッケージ翻訳
- 製品説明書翻訳
- 広報戦略資料翻訳
- 新聞広告翻訳
- 屋外看板広告翻訳
- WEBページ翻訳
- POP広告翻訳
- 各種ノベリティ翻訳などなど・・・
ある製品の企画、提案に用いる資料から、販売計画、広告戦略、そして実際のパッケージや広告媒体とマーケティング分野がカバーする範囲は膨大なものになります。また製品作りの部分を掘り下げれば、更に専門的な技術分野の翻訳作業も必要になってきます。
このような翻訳対象の幅広さから、翻訳業者にはマーケティングに関する、相応の専門知識も求められます。ただ、専門知識だけではマーケティング分野の翻訳には不十分です。翻訳する文書が、誰に向けたもののかを意識することも大切です。
製品のパンフレット、カタログ、チラシなどは、製品を購入するかもしれない一般の消費者に向けた資料です。これらの書類は、元の日本語をそのまま英語にするだけでは不十分である可能性もあります。
英語と日本語のニュアンスの違い、文化的背景による受け止め方の違いまで考慮すると、思い切った意訳にする方がベターかもしれません。翻訳業者がそこまで関わり、英語のキャッチコピーまで考えるのは畑違いですが、どのレベルまでが翻訳で対応できるものかの切り分け、依頼者へのフィードバックは必要になるかもしれません。
このように分野としての専門性も深く、翻訳資料の使われ方も幅広いマーケティング分野の広告は、専門知識と経験による柔軟な対応を身につけたプロでないと、とてもこなすことができない翻訳です。
運用の失敗例
- 専門用語の訳し方、伝え方がわからない。
- 和製英語の翻訳ミス
- TPOに応じた英語表現の使い分けができない
- コピーにふさわしい、若者言葉やスラングがわからない
運用の成功例
- 適切な専門用語の翻訳で、企画内容のスムーズな共有につながる
- 読む相手、掲載される場所にふさわしい英語表現
- 原文の持つイメージを活かしつつ、表現力豊かな翻訳ができる
マーケット分野では、ビジネス向けの企画書にも、ワクワクさせるような、期待感を高めるような表現が求められます。日本語に忠実なだけの翻訳では、そのニュアンスを伝えることはできません。
マーケティング分野の翻訳にかかる価格
マーケティング分野の翻訳にかかる料金相場の例を紹介します。
日→英(1文字あたり) | 英→日(1単語あたり) | |
---|---|---|
A社 | 12〜25円 | 14〜25円 |
B社 | 13〜23円 | 18〜23円 |
2社の比較になりますが、ほぼ近い金額になっています。原文の難易度にもよりますが、相場的には、15〜20円程度のようです。
マーケティング分野の翻訳の依頼の流れ
翻訳サービスへの依頼の流れは、翻訳内容、業者にかかわらずほぼ同じフローです。
見積もり依頼
ほとんどの翻訳業者がホームページに見積もり用ページを用意しています。画面の指示に従って、翻訳したい書類のファイルを添付して送信します。翻訳業者によっては、メール添付やFAX送信などでも受け付けていることがあります。
見積もりページ以外から依頼する場合、見積もりページにある必要事項を忘れずに書き加えておきます。抜け漏れは、見積もり連絡の遅れにも繋がることがあります。
見積もり確認
コーディネーターより、連絡があります。依頼の詳細や要望、不明点を確認し、正式な見積もり金額を案内します。
翻訳担当者決定
依頼内容、要望に合わせて最適な翻訳者を選びます。
翻訳作業開始
要望を翻訳者に伝え、ニーズに沿った翻訳作業を進めます。作業中に不明点が発生した場合は、コーディネーターより確認をとり、丁寧に作業を進めます。
校正・校閲、ネイティブチェック
誤訳、訳抜け、用語統一性などをチェックし、品質を揃えます。更にネイティヴチェックを行い、自然な訳文に整えます。
納品・支払い
作業完了後、メールで納品となります。
納品書類の検収後、請求書が送付されます。個人での利用や初めての利用の場合は、見積もり後の先入金になる場合があります。
マーケティング分野の翻訳業者を選ぶ際の注意点
ネットで検索してみればわかりますが、翻訳業者の数は決して少なくはありません。その中からどの業者に発注するか、を決めるのはなかなか大変なことです。納期にポイントを置くのか、価格のポイントを置くのか、何を重視するのかを明確にすることが、業者選びには大切です。
ですが、一般文書でなく、マーケティングなど専門的な分野の翻訳は、専門性の有無が重要です。早くて、安くても、翻訳内容がいまひとつでは、大事なビジネスには使えません。
翻訳会社には多くのジャンルの対応を売りにしている業者もあれば、特定のジャンルに絞った営業をしているところもあります。専門分野の翻訳の場合は、明確に得意分野を打ち出している翻訳業者の方がベターかもしれません。過去の事例や実績なども参考になります。不明な点はどんどん質問し、納得できる翻訳業者を見つけ出しましょう。
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