Eラーニング教材の翻訳とは
グローバル化やリモートワークの普及に伴い、社内研修やEラーニング教材を多言語化するニーズが急速に高まっています。単に言葉を翻訳するだけでは学習効果が上がらない、システム上でエラーが起きるなど、思わぬ落とし穴にはまることもあります。
本記事では見積もりをスムーズに進め、高品質な教材を完成させるための「依頼のコツ」を網羅的に解説します。
Eラーニング翻訳を依頼する前に整理すべき「5つの基本情報」
業者から精度の高い見積もりを得るため、以下の5点を事前に整理しましょう。
- LMS・作成ツール
Articulate Storylineなど使用ツール名と、SCORMなどの書き出し規格を指定します。 - 言語とターゲット
アメリカ英語・イギリス英語などの地域差や、受講者の属性(新入社員・エンジニアなど)を明確にします。 - 納品物の形態
翻訳テキストのみか、LMSへインポート可能なファイル形式(zipなど)まで含むかを取り決めます。 - ボリュームの可視化
スライド枚数・文字数・動画の分数などを算出し、全体の分量を共有します。 - 希望納期とスケジュール
段階的な公開が必要な場合は、その旨も伝えて進行計画をすり合わせます。
翻訳品質を左右する
「素材」の提供
翻訳会社への「丸投げ」は、手戻りとコスト増加の元です。高品質な翻訳を実現するためには、いくつかの素材を揃えて提供することがカギとなります。
まず専門用語や社内用語を事前に定義し、教材全体での翻訳のブレを防ぐための「用語集(グロッサリー)」を作成します。あわせて文体や表記ルールを定めた「スタイルガイド」も用意し、ブランドトーンを統一することが重要です。さらに実際の操作画面やデモへアクセスできる参照資料を共有することで、文脈に沿った正確な翻訳が可能になります。
Eラーニング特有の3つのチェックポイント
下記に挙げるチェックポイントを押さえておけば、あとから追加費用が発生する可能性は少なくなります。事前に方針を決めて確実に伝えておきましょう。
- 動画・音声の処理
字幕(SRT)で進めるか、吹替が必要か。吹替ならプロの声優かAI音声かを選択します。 - 画面レイアウトの調整(DTP・ローカライズ)
日本語より英語の方がテキストが長くなるため、ボタンや枠からのはみ出しを調整する工程が必要です。 - インタラクティブ要素
クイズの正誤フィードバックや合否判定のロジックまで、動作を含めた翻訳と検証を行います。
よい翻訳会社を見極める3つのポイント
外注先を選定する際には、以下のポイントで業者の対応力を測りましょう。
- LMSへの実装経験はあるか
システムに詳しいベンダーなら、書き出したあとの不具合や文字化けにもスムーズに対応可能です。 - エンジニアと翻訳チームは連携しているか
システム上のボタン名やメニュー表記は、実際の画面の文脈を理解していないと正しい翻訳が難しい部分です。翻訳チームとエンジニアが分断されていると不自然な誤訳が生じやすくなるため、両者が密に連携して作業できる体制か確認しましょう。 - 動作確認まで対応可能か
翻訳して終わりではなく、実機で学習が完結するか最後まで確認できるかが重要です。
翻訳コストを抑えるためのヒント
限られた予算内で翻訳を成功させるためには、いくつかの工夫があります。
まずは「翻訳メモリ(CATツール)」の活用です。過去の翻訳データを蓄積し、繰り返し登場するフレーズを割引対象にしてもらえるか確認しましょう。またPowerPointなどの編集可能な元データをそのまま提供し、翻訳会社側でのテキスト抽出の手間を省くこともコスト削減につながります。さらに無制限の修正対応による費用増加を避けるため、あらかじめ修正の対応回数を決めておくことも大切なポイントです。
まとめ
Eラーニングの翻訳は「教育コンテンツ」と「ITシステム」の掛け合わせです。プロジェクトを成功に導くためには、用語集の作成や仕様の明確化といった「事前の準備」が大きな鍵を握っています。
自社のニーズに合った依頼先で迷った場合は、まずは比較サイトなどを活用して「Eラーニング実績」の豊富な翻訳会社へ相談してみることをおすすめします。
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